「普通になりなさい」

 

 

いつか本当にわたしは自殺してしまうのだろうな

という感覚がある。

 

なぜなら普通になれないからだ。

普通は自殺しようとしないらしい。

普通の人はよくうっかり自殺しないなと感心する。

 

普通にならなければならない。

 

 

他の人が普通にできることを努力してできるようにならなければならない。

 

そしてそれを努力しているかのようには見せない努力も必要なのである。

 

他の人が許可できる程度のことを許可できるようにならなければならない。

 

普通は友達と1ヶ月に一回以上会い、友達は10人以上おり、深夜まで飲み明かすのが普通。

 

 

普通はそんなことで怒ったりしないし、普通は会う頻度が高くなくても愛情は落ちない。

 

普通は折り紙くらい折れる。球技も全然できず、歌も歌えず、勉強以外の何もできない小学生時代を思い出す。

何もしていないのに人に嫌われ、卒業すれば誰とも関わらなくなる。その程度の価値の存在だった。

 

 

学校教育というのは素晴らしいもので、小学生のうちに障害者を炙り出し、普通じゃない自覚をもたせ、自己肯定感を削るためにあるらしい。

 

普通じゃないと実感したわたしは、生きていくのをやめることにしたい。

 

普通普通普通普通普通普通普通普通普通普通

 

首を絞められるような苦しさがある。

 

早く死んでしまいたい。

 

 

雨が身体に打ちつけ、自然放射線が身体を突き抜けるような感覚。

 

異常者たるわたしを「普通」攻撃するのはやめてくれ。

 

「あなたって変わってますよね」

今の職場でも言われてしまった。気づかれてしまったからにはやめなければならない。

 

わたしは普通じゃないので、人と仲良くするのは諦めた。

せめて世界の端っこで、毎日のご飯を楽しみに生きさせてほしい。

 

友達も望まないし豊かな生活も何も望まない。ただただ安心してビクビクせずに暮らしたいのです。

 

本当は自殺だってしたくない。ただ世の中が私に異常者のレッテルを貼り付けるから、死にたいというだけなのです。

 

もう苦労したくない。若い頃死ぬほど努力すればあとが楽と言うけれど、もう普通になるためにこんなに努力したのに、徒労だったことを目の当たりにされると非常に辛いものがある。

 

普通とはなんなのだろう。

自閉症の治し方を教えてほしい。

 

全てが晴れない月曜日の朝、僕は涙を堪えながら出勤する。

 

今日は電車に飛び込まずに済んだ。

 

情けねえ。世の中的に見れば恵まれた方の部類に入るだろうに、僕は微塵も幸せではない。

口の中に残った幸せの欠片を咀嚼し、頭に浮かんだ言葉は「喉元過ぎれば幸せも忘れる。」

 

普通の人は何もしてなくても幸せ物質が出続けているらしい。

 

 

つらいつらい言っていてもこの不幸は読者には伝わらない。

 

言うなればわたしにとっての今の状況は斜陽である。

暗い夜が来るのがわかっているのに、沈みかけの幸せをなんとか浴びているだけの状態である。

暗い夜が来るのが怖いのである。

明日は待っていれば来てしまう。だが、僕は夜に耐えきれず死んでしまうかもしれない。

 

今すぐ誰かに首を切ってほしい。

世の中のあらゆるものにもう満足できなくなった。

 

わたしはどんなに幸せでも、普通にはなれない。

あとどれだけ個性を殺せば普通になれますか?どれだけ健常者の真似をすればいいのですか。