TwitterのTLに「えんとつ町のプペル」のチケットを失業保険の20万円で80枚購入し、一枚しか売れず80回見ることになった意識高い系の記事が流れてきた。
無職が失業保険使ってチケット台本を80セット(約24万)買った話(理由)|本岡宏一|note
彼が僕と近い歳であり同じく無職であったことや、このビジネスの方式に興味が湧いたので記事や背景を読むことにした。
以下にアムウェイのようなマルチ商法や代理販売を始めようとしている人に伝えたいこと(別によんでほしいわけではないが)を記す。
と同時にこれは一年前営業マンをして苦しんでいた僕へのメッセージでもあります。
今回のように商品を事前に自腹で購入し代理で販売したり、説明会などを他人に紹介して参加料を稼ぐビジネスを始める前に考えてほしいことがあります。
20万円80枚のチケットをこちらのいい値で売りきれば利益は60万円にも100万円にも5000兆円にもできます。
でも、今それを売り切るノウハウを持っていますか?
あなたは、今までインターホンを鳴らしてきた営業マンの勧めてくる商品を買ったことがあるでしょうか。宗教にハマった友人にオススメされてその宗教に入信したでしょうか。
もしあなたがインターホンを鳴らしてきた営業マンからマンションやツボ、太陽光パネルを購入したり、塾に入塾したりしたことや宗教に入信したことがあるなら話は簡単です。あなたもまずは同じように近所を一軒一軒ピンポンして、あなたと同じような人を探し続けてください。
もしあなたが彼らから商品を購入はおろか検討すらしたことがないようであれば、あなたの売ろうとしているその商品も他人からしたら同じように見られているのです。
マルチ商法は基本的に個人開拓営業の色が強いです。まずは転職サイトに登録して、個人開拓営業で検索してみましょう。保険や販売系不動産などが引っかかるでしょう。もし未経験であれば、入社してください。マルチ商法や代理販売と違って、成果が出せなくても活動中は給料がもらえますし、商品に対して自腹を切る必要はあまりありません。負担が少ないでしょう?結果を出せれば社内でヒーローです。自己肯定感を得られるでしょう。
とはいえ、そういったものを購入してしまう人は「自分は人と違うことをしたい!人にレールを敷かれたくない!」と思うでしょう。
しかし、よく考えてください。あなたのやろうとしていることは「物を売る」ことなのです。物を売ることは5000年近い歴史があります。素人の思いつきより、物を売るプロの意見の方が参考になります。それは経営者のような人ではなく、各会社にいる凄腕営業マンでも生の売る力を持っています。
物を売るには基本的に、店舗販売型か、開拓営業型か、広告宣伝型でやっていくしかありません。
店舗販売型は、お店です。最近はネット上にお店を構えることもできるようになり、簡単にお店は作れます。しかしネットにお店を作るということは、近所に店を出すのとは違います。はじめは誰にも知られず、過疎な山奥に店を作るようなものなのです。
では次、開拓営業型、これは先程書いた営業マンのやり方です。労力がかかりますし、会社と違って営業中に給与は出ません。
広告宣伝型は、広告や宣伝によってひたすら多くの人にアピールをし続けることです。これはまだ効果があるでしょう。今はこのためのツールもネット上/リアル上に数多く眠っています。しかし、広告や宣伝にはお金がかかります。またはタダでやろうとすると労力がかかります。みてくれるかどうかもわかりません。
あなたはWebサイトのバナーの広告を意識して見ますか?電信柱の広告を見ますか?ポストのチラシを見ますか?そして買いますか?
多くの人に見てもらえる反面、本当に心に響くとは限らないのが難しいところです。
とはいえ、店舗型にしろ営業型にしろ、一人でも多くの人にあなたやあなたの販売したい商品を知ってもらわないと売るチャンスはありません。
そのためには宣伝が必要です。労力がかかるがコストが少ないのは、ネットでバズらせるか友達にオススメしてクチコミを広げてもらうかなどがあるでしょう。
重要なのは、告知する対象はあなたの所属しているオンラインサロンやビジネスのコミュニティだけではいけないということです。評判が広がらないからです。
知り合いのジャンルは広ければ広いほどいいのです。ネットでバズるのは運ですが、クチコミの方は幾分簡単です。契約を取れる営業マンは、顔の広くて多くの人に信頼されているお客さんを持っています。その強い人が気に入ってくれれば、趣味のサークルやご近所さんに広めてくれるんですね。色々なジャンルの知り合いはいた方がいいでしょう。
つまり、物を売るには多くの人に知ってもらうか、買ってくれるネットワークを探すことが必要なんですね。
「いい商品だから説明すれば売れるに決まっているよ!」
そう思っていませんか?
残念でした。今の世の中は素晴らしい商品に溢れています。生命保険にしても、マンションにしても、塾にしても、生活用品にしても、お掃除サービスにしても、エンターテイメントにしても、遊園地にしても、美容室にしても、家に入ってくる様々なチラシを見ているとそれぞれが素晴らしい商品だと分かります。しかし、それにお金を払うというほどにはならないのです。全てにお金は出せないのです。
僕のブログも同じです。これで稼ごうとするには、記事を有料にするか、広告をつけなければなりません。
有料になった記事を読んでもらうには、僕に惚れてもらうか、僕の文章が読者にとってお金を払うほど有益でなければならない。読者は僕にお金を払うほど僕のことを好きじゃないですし、僕が有益な面白い文章を書けるとも思っていない。(そもそも自分宛てに書いているブログだし)
面白いコラム記事が数多く無料で公開されている状況で、有料記事で儲けるにはきっかけの無料記事か相当なインパクトのキャッチコピーが必要になるでしょう。難しいのは、多くの人は新聞にすらお金をかけなくなってしまっているということです。情報の有益レベルを上げてもお金はかけてもらえないのです。
広告をつける手法が今は主流でしょう。しかし広告をつけたら、ウザいんです。youtubeでもコラムでも広告、邪魔じゃありません?また、多くの人の目につくようにSNSで宣伝したり、Googleの検索結果で上に表示されるようにしなければならない。
話が脱線しました。
次によくマルチ商法に引っかかる人が陥る罠。それは、LINEの小中学校の友達に声をかけてしまうことです。これは最悪です。
何故いけないか理由が分からないのであれば、同じような方法で僕が電車や宇宙の知識をあなたに語ってあげます。
あなたは僕の話を聞いて、鉄道オタクや宇宙オタクになれますか?パッと見ただけで何線の205系か区別がついたり、ガレリオ衛星の特徴について言えるようになるでしょうか。
あなたがこれらの趣味に対して感じる感覚が、他人にとってのあなたのビジネスへの印象です。
相当心を許した友人でなければ最後まで話を聞いてもらうのは難しいですし、嫌がられることだってあるでしょう。頭を下げて買ってもらうにしても何度も買ってはくれません。
では、売ることはできないのでしょうか。そんなことは全くありません。
よく、「物を売るのではなく、あなた自身を売りなさい」と言われます。
80枚購入してしまった彼もそのように言われたようです。
商品の説明ばかりする営業マンに向けた言葉です。お客さんは、最初は営業マンを敵視し、商品の話を聞くモードにはなっていません。服を見るだけで終わりにしようと思っていたのに、店員に買ってくださいと言わんばかりに声をかけられるとなかなかイライラするという人もいます。まずはお客さんのニーズを聞きながら緊張感をほぐす必要があります。
人間は興味のない話を聞くのは苦痛になりやすいですから、とにかく相手の興味のある話を引き出して聞いていきます。例えば、訪問系では「玄関に飾ってあるものを褒めろ」と言います。
今回の映画のチケットではそこまでしなくてもいいでしょう。しかしいきなりLINEを飛ばして「映画とか興味ある?」とか聞いても相手は不審がるだけです。他愛もない話から映画の話へ持っていき、あなたのビジネスの話をしましょう。相手が断りづらい雰囲気を出していきましょう。「友達や彼氏、家族と一緒にどう?」までセットでいきましょ。80枚のチケットを全てペアに売れれば40人だけですむよん。
ま、それでも買ってくれる打率は低いでしょう。
例えば野球選手の打率はすごい人でも3割強程度です。営業マンや店舗でも同じようなものです。すごい人でそれぐらい。すごくない人は1割いくかな…いかないかな…すごい人はツボでも売れるという魅力があります。すごくない人は超有名企業の商品すら売れません。
つまり、80枚のチケットを売るには凄腕営業マン式で最低266人には直接「買いませんか?」と声をかけなければなりません。広告宣伝型でSNSで宣伝などといったらポスティングチラシ以上に打率が低いので1000倍以上下手したら10000倍近い人に周知する必要があるかも。
ひゃー大変ですね。
彼の一番の問題は、誰かに「そのやり方は止めた方がいい/こうした方がいい」というアドバイスを受けると、すぐ行動を止めてしまって結局中途半端に終わってしまっていることです。
営業はひたすら動きを止めず人に会い続けなさいと言われます。
とはいえ、僕はこんな風に大口を叩いていますがダメな営業マンだったので、いい商品でも売ることはできず会社でも中の下の成績、断られる度に落ち込んで公園や寺にバイクを止めて泣いてました。
理論では物は売れないんですよ。彼は頭が回る方なのでよく考えてると思います。
だからまず、誰にも頼れない状況で自腹切って商品を売る前に、営業マンかノルマがある販売職をやりましょう。
それで売れるならマルチでもセミナー勧誘でもなんでも売れ続ける凄腕ですよ。
売れないなら向いてないので別の方法を考えましょ。僕は徐々に成績は上がってはいましたが向いてないと感じたのと、心が死んじゃうのでやめました。
誰もやっていないこと、というのは社会の色々なことを知らないと見つけられないです。何か始めても既に誰かと被ってたりする。世界へ広く視野を持ち、様々なことを勉強し、体験することが必要だと僕は思います。
ちなみに僕は誰もやってないことはやりたくないです(バカ)意識低いんで
僕はプペルの映画チケット80枚を売るならどうしようかな…
調べたらメルカリも仕入れ値割れのチケットが溢れかえってるし…
マッチングアプリで女引っ掛けて映画デートして割り勘させようかな…(ゴミ)
いやそれでも40枚は自腹やんけw
40人とマッチングするのも難易度高すぎィ!
それか同じように誰かにお願いして一部代理で販売してもらうようにするか…
どっちにしろキンコン西野以外儲からないビジネスやん…
彼は自信がなさそうなところとか頭でっかちで不器用なところとか僕と共通点があったので、どうしても気になって早口執筆オタクになってしまいました。
最後に
せっかく今回有名になったのにそれに便乗せず何も宣伝せず鍵垢にするなや!!!!
80枚チケット買った時に何人か好意で買ってくれると申し出た人もいたのに、その人達の好意を無下にして断るなや!!!!
買ってもらって感謝して何かお返しすればええやろ!!!!!