脱サラーム・アライクム

アッサラーム・アライクム

 

よくなろうやライトノベルやゲームでもよくある異世界転生について思いを馳せる。

 

異世界転生してハーレムとか、そういった夢を見たことはない。

いっぱいの女の子にモテても、面倒なだけなんですよ。同じものが好きな同士、イカみたいにすぐ共食いを始めちゃいますから(暴言)

知らんけど

 

だが、仕事を辞めて自分で会社や店を建てて、繁盛する夢は見てしまう。

 

仕事を辞めてやりたい仕事をしようと思って転職するも、長くは続かなかった。

 

きっと異世界転生しても、その世界毎の苦労があって、社会不適合な僕は現地でうまくいかない。別の世界を知ってしまうと、前の世界がよかったときっと思うだろう。(今の世界だって嫌なのにね)

異世界不適合者!

 

 

同じ世界を生きていても、異世界のように全然違う人生を送っている人が同じ世界にいる。しかも少なくない。彼らは同じ世界に対して全然違う視点から見ており、きっと私の感じている何かとは違う見え方をしているだろうから、異世界はこの世界の中にあるのかなと感じることもある。

 

 

異世界を書くのは理想郷を書くのにも似ている。

 

そもそも異世界とはなんだろうか。

 

外国か?別の惑星か?別の宇宙か?過去や未来か?次元の違う世界か?

 

 

少し前(25年前)の宇宙論では、この宇宙の外側にも幾多の宇宙が存在し、それぞれがそれぞれの物理法則に基づいて相互作用し合っているなんていう考え方もあった。だから、ある意味ではそれらは異世界だろう。

しかし、物理法則の異なる宇宙に打ち込まれたら最後、我々の体は化学反応を起こして発光して消滅したり溶けたり潰れたり弾けたりするだろうし、気持ちいい最期を遂げられるはずだ。

 

 

たまたま物理法則が同じ世界があったとしても、気温が60度をこえれば脳内は卵の白身のようなプルプルタンパク質になるし、-30度を下回ればカチンコチンになってしまう。

まず人間が生きていける異世界を探すのが難しいようだ。

 

宇宙が好きだったぼくは、理論しか分からず実際の空を見てもフォーマルハウトしかわからない。それが本当にフォーマルハウトかどうかかもわからない。

 

 

そう思いながら、夕日の当たらないガードレールで区切られた狭い歩道を歩き、目線はガードレールの下に生えたコケを眺めていた。

 

夜になればフォーマルハウトの見えない郊外の空に、毎年少しずつ遠ざかっていく月を見て、一生愛してくれることのない女を思い、目的地に連れて行ってくれない急行電車を見過ごす。

 

 

僕の夢は不労所得、それは株でも、不動産収入でも、生活保護でも障害年金でも構わない。いや、究極は光合成がいい。僕はガードレールの下のコケでよかった。

 

 

僕がいまできることは野菜をたくさん食べ、身体を緑色に塗ることしかない。植物の祖先(30億年以上前?葉緑体のもとである生き物を食べ続け、身体の中に取り入れてエネルギー生産を行わせているというので、野菜をたくさん食べる方法は有効と言えるかもしれない。

 

 

異世界に行くなら、人間が光合成できる異世界なんてのがいいかもしれない。そこで俺も光合成をして、ギリシャ人のようにのんびり、イタリア人のように情熱的に生き、日本人のように愛し合った女性と心中するだけの人生を送りたい。

 

いつまでぼくはこんなわがままを続けるのだろうか。

幸せなんて手に入らない。いつもうらやみや不満ばかり。

 

 

 

2012年の僕聴こえていますか?2021年の僕は、あなたが思い描いているほど上手く生きていません!

当時と同じ人を好きになって、当時と同じように不器用で、当時と同じように生きづらいのです!馬鹿!2012年の僕はガラケーを閉じろ!インターネットやるな!

 

 

ああ生きづらい。自分からいきづらくして、不幸な自分を哀れむのが好きなだけなのかもしれない。でも、自分の本心がよく分からない。

 

 

脱サラしたいわけでもないのかもしれない。

 

 

終われなくなってしまったので終わります。いつもわがままでごめんなさい。